スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←諦念・希(のぞみ) →はじめに
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png about
もくじ  3kaku_s_L.png 金色のコルダ
総もくじ  3kaku_s_L.png 遙かなる時空の中で
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト
もくじ  3kaku_s_L.png その他
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【諦念・希(のぞみ)】へ
  • 【はじめに】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「遙かなる時空の中で」
遙か3(他)

君を捜した理由-わけ-(譲×望)

 ←諦念・希(のぞみ) →はじめに
彼の姿を探したのは、本当に無意識だったんだと思う。

ふとしたきっかけでささくれだってしまった気持を持てあまして、気がつけば台所に立っている幼なじみの後ろ姿を見つめていた。

『年下なのに…私より料理が上手なんて。』
『年下なのに…私より背が大きいなんて。』

別に彼がその傷の原因じゃないのにまるで八つ当たりするみたいに、その広い背中に心の中で愚痴をぶつける、


私はどうしてここに、どうして彼の所に来たんだろう…。


少し前まで、彼は自分より年下の可愛い弟分だった、一緒に遊ぶときだって先に行ってる将臣君と私の後ろから必死についてきて、

『ねぇ!待ってよ望美ちゃんと兄さん!』

半泣きになりながら言っていたのに、いつの間にか背も私よりずっと高くなって、一歩先を歩く将臣君の後ろを彼と一緒に並んで歩くのが当たり前になって、でもそのうち彼は少しずつ私とも距離を置くようになって寂しいと感じることが多くなった、どうしてそう思ったのかに気づいたのはずっと後のことだったけれど…。

「どうしたんですか?先輩」

前を向いたままの彼が、私に声をかけてきた。

「あ…気づいてたの??」

一度もこちらを振り向かなかったから、気づいていないと思っていたのに…、
いつも…そうなんだよね…。
私が、落ち込んでたり元気が出ないとき必ずと言っていいくらい、いつの間にか側にいて、

「何か甘いものでも食べますか??食事前だけれどいいですよね??」

そう、こうやって私の好きなものを手にしてるんだよ。

「…あのねぇ…私に甘いものだけやっておけば、いいと思ってない??何だか傷つくなぁ…」

拗ねた私の声に、くすくすと笑うたびに揺れる彼の広い背中に不意にドキリとさせられる、そっと近づくとその広い背中に自分の額を預けた。

「そんなこと思ってませんよ、でも、疲れてるんでしょう、声に元気がないですよ??
甘いものは疲労回復にはいい薬なんですから、まぁ弁慶さんの薬湯には敵いませんけどね。」

優しい声が振動になって、背中越しに滑り込んでくる、ささくれ立っていた心がゆっくりとほぐれていくのが解る。

『ああ、そうか…私…』

この優しい声が聞きたくて、彼の所に来たんだ…。
彼のがっしりとした胸に腕を回して抱きしめる、今度は額じゃなくて頬で体で暖かくて広い背中を感じて、何だかほっとして涙がポロポロとこぼれてくる。

不意に回した腕がほどかれて、胸の中に抱き込まれた。

「無理しなくてもいいですよ…。」

優しい言葉にどんどん心が軽くなっていく、
そっと額にかかった髪を指でのけて、柔らかな唇がおりてきた。
どこかぎこちなく照れた顔にほのかに赤みがさしているのが彼らしくて、つい笑ってしまう。

「先輩…そこ笑う所じゃないですよ…」

今度は彼の方が拗ねたように言うから、もっと可笑しくなってまた笑みがこぼれる。

「…まったく仕方のない人だな…でも、やっと笑ってくれましたね。」

優しいけれどどこか熱を秘めた視線が私を見つめる、ゆっくりと、唇に私しか知らない彼の熱が降りてきた。

くやしいけれど…彼には敵わない。



『年下なのに…私よりずっとずーっと……頼りになるんだから…。』



大好きだよ、譲くん。




おわり


総もくじ 3kaku_s_L.png 遙かなる時空の中で
総もくじ 3kaku_s_L.png オトメイト
もくじ  3kaku_s_L.png about
もくじ  3kaku_s_L.png 金色のコルダ
総もくじ  3kaku_s_L.png 遙かなる時空の中で
総もくじ  3kaku_s_L.png オトメイト
もくじ  3kaku_s_L.png その他
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【諦念・希(のぞみ)】へ
  • 【はじめに】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【諦念・希(のぞみ)】へ
  • 【はじめに】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。